活動報告

ワシントン大学奨学金プログラム

2010年1月5日、James V. Wertsch教授(Director, McDonnell International Scholars Academy, Washington University in St. Louis)が東京大学政策ビジョン研究センターを表敬訪問された後、森田朗センター長を交えて松本洋一郎理事副学長と会談しました。

マクドネル・アカデミーは、世界各国から優秀な奨学生を集めてグローバル・リーダーに育てるというプログラムのために設置されたワシントン大学総長直轄の機関で、日本では東京大学だけが本プログラムのパートナーシップ校に選ばれています。東京大学からは2010年1月までに3名の奨学生が選出されました。

以下、本プログラムとワシントン大学について説明します。

マクドネル・インターナショナル・スカラーズ・アカデミー
(McDonnell International Scholars Academy)とは?

マクドネル・インターナショナル・スカラーズ・アカデミー(McDonnell International Scholars Academy)は、ワシントン大学(Washington University in St. Louis)において国際研究活動の中心的役割を果たしています。アカデミーの主要な任務は、大学院および専門職過程で勉強を志す優秀な奨学生(scholar)を、世界中のパートナー校から募集することにあります。加えて、われわれは、奨学生の皆さんが学際的な研究を進める際に、ワシントン大学の教授陣と一緒に学び協力できるように支援しています。

日本の主導的な研究機関の1つである東京大学は、われわれワシントン大学の本プログラムにおけるパートナー校の1つです。奨学生は、学術、政府機関、専門職、および企業の世界における将来のリーダーとなる見込みを基準として、毎年それぞれのパートナー校から選抜されます。本アカデミーは、奨学生が将来のリーダーとして備えるべき重要な国際的諸問題についての知識を培えるよう、学術的、文化的、および社会的な活動の機会を提供します。

本アカデミーに採用された各奨学生が受け取るのは、以下のものです。

  • 大学院または専門職過程で勉強するために必要な授業料の全額
  • 奨学生が学位取得に向けて十分な勉学に従事できるよう、毎年12ヶ月分の奨学金(2008年度現在、 約2万6000ドル)の給付
  • 本アカデミーの奨学生として、一定期間の勉学に従事する目的でセントルイス(St. Louis)に渡航する場合、1回を限度に最大1500ドルまで支給
  • 毎年1度、奨学生が出身校へ旅行する場合、最大2000ドルまで支給

さらに詳細な情報については、本アカデミーのウェブサイトを参照して下さい。

ワシントン大学について

1853年に創設されたワシントン大学は、世界における主導的な研究教育機関の1つです。今日、ワシントン大学は、90を超えるプログラムと、さまざまな学位取得プログラムで約1500のコースを提供しています。そしてワシントン大学は、1万1000人もの生徒と3000人もの教授陣を全米50州、世界130カ国から惹きつけているのです。 

学際色の強い雰囲気は、本校が奨励しています。ワシントン大学医学部について言えば、全米の医学部の中で常にトップ3の地位にありました。また、ジョージ・ウォーレン・スクール・オブ・ソーシャル・ワーク(George Warren School of Social Work)は、現在のところ全米で第1位に位置しています。加えて、スクール・オブ・アーツ・アンド・サイエンス(The School of Arts & Sciences)は3分野で第10位、ロースクールは第19位の評価を受けています。ワシントン大学の歴代ノーベル賞受賞者の数は、22にものぼりますが、最近の受賞者は経済学と化学の分野から輩出されました。最近、本校の19学問領域(departments or programs)は、全米でトップ10の評価を受けています。