科学技術イノベーション政策プロセスの改革と人材育成

趣旨

科学技術に関する知見を社会における新たな需要創造に繋げるためには、イノベーションが大きな役割を果たす。イノベーションの活性化のためには、基礎研究と応用研究・開発研究をつなぎ、さらには、技術シーズを実際に社会に普及させて新たな産業の創造や生活様式の変化にまで導くことが必要である。研究者の視点だけでなく、企業、さらには社会からの視点を含めた一体的・総合的な取組によって科学技術イノベーションを起こすための仕組みが求められる。また、東日本大震災への対応の課題からもうかがえるように、最新の科学的知見を俯瞰的に整理して、政策形成に活かすことも不可欠である。我が国では、昨年12月に科学技術イノベーション政策推進のための有識者研究会報告書がまとめられ、新しい科学技術イノベーション政策推進組織の具体像が提案されるとともに、文部科学省では、科学技術イノベーション政策における「政策のための科学」が開始されている。本シンポジウムでは、我が国の動向と諸外国における経験も踏まえ、科学技術の最新の知見を活かしてイノベーションを推進する政策形成プロセスとそのような政策形成プロセスの担い手となる人材育成のプログラムについて議論する。

【日時】 2012年3月1日(木)、2日(金)
【場所】 3月1日 伊藤国際学術研究センター B2F 伊藤謝恩ホール 地図
3月2日 経済学研究科学術交流棟(小島ホール)2F コンファレンスルーム 地図
【主催】 東京大学公共政策大学院 科学技術と公共政策研究ユニット
【共催】 東京大学政策ビジョン研究センター
※日英同時通訳付
※入場無料・事前申込制
お申込みは下記よりお願いいたします。
3月1日午前の部
3月1日午後の部
3月2日午前の部
3月2日午後の部

プログラム

3月1日(木)

10:00-10:10 開会のあいさつ
田辺 国昭 東京大学公共政策大学院 院長

セッション 1: 科学技術イノベーション政策プロセス改革と科学的アドバイスの役割

司会 城山英明 東京大学 教授

10:10-10:40 日本における科学的アドバイスの役割
古川元久(国家戦略・科学技術政策担当大臣、調整中)

10:40-11:10 科学的アドバイスに関するアメリカ合衆国の経験
クリストファー・ヒル (ジョージメイソン大学 教授)

11:10-11:40 科学的アドバイスに関するヨーロッパの経験
マイケル・ロジャース (元欧州委員会科学技術アドバイザー)

11:40-12:40 パネルディスカッション
鈴木寛 (参議院議員)
ジュリア・レーン (STAR METRICS program)
クリストファー・ヒル
マイケル・ロジャース 他

セッション 2: 科学技術イノベーション政策の学際教育プログラム

司会 元橋一之 東京大学 教授

13:30-13:40 開会のあいさつ
松本洋一郎 東京大学 理事・副学長

13:40-14:10 日本における科学技術イノベーション政策のイニシアティブと人材育成
黒田昌裕(科学技術振興機構、東北公益文科大学)

14:10-14:30 MITにおける技術と政策に関するプログラム
ケネス・オイェ(マサチューセッツ工科大学 教授)

14:30-14:50 ジョージア工科大学のプログラム
ダイアナ・ヒックス(ジョージア工科大学 教授)

14:50-15:10 マサチューセッツ大学のプログラム
ルーク・ゲオルギオウ(マンチェスター大学 教授)

15:10-15:30 エラスムス大学のプログラム
ダーク・ローバック(エラスムス大学 准教授)

15:30-15:50 東京大学の構想
城山英明(東京大学 教授)

15:50-17:00 パネルディスカッション
ゴピ・レティナラージュ(シンガポール国立大学 助教授)
有本建男(科学技術振興機構 社会技術研究開発センター長) 他

3月2日(金)

セッション 3:

09:30-11:30 エネルギー政策
ゴピ・レティナラージュ(シンガポール国立大学)
鈴木達治郎(内閣府原子力委員会 委員長代理)
芳川恒志(東京大学 特任教授)

セッション 4:

12:30-15:00 未来都市政策
ダーク・ローバック(エラスムス大学 准教授)
デービッド・ローズ(アムステルダム大学 准教授)
藤野純一(国立環境研究所 主任研究員)
黒田美夕起(横浜市温暖化対策統括本部)
仲埜公平(下川町地域振興課)


関連リンク

科学技術イノベーション政策推進のための有識者研究会報告書
「科学技術イノベーション政策における『政策のための科学』」推進事業