Hydropower threatens peace in Myanmar -- but it doesn't have to
(こちらは、2017年3月22日にNikkei Asian Reviewに掲載された "Hydropower threatens peace in Myanmar -- but it doesn't have to"の紹介です。)
国際エネルギー分析と政策研究ユニットは、カリフォルニア大学バークレー校RAEL研究所と共同して、ミャンマー等メコン地域の研究を進めて参りました。その一つとして、タイ国チュラロンコン大学を域内のカウンター・パートとして行ってきた、ミャンマー水力開発に関する論考が3月22日に「Nikkei Asian Review」に掲載されました。ミャンマーのエネルギー需給は逼迫しており、民政移管後5年を経た今でも電化率は3割を超えた程度です。こうした現状で、安価な電力供給のための、大型水力開発に注目が集まるのは自然な流れと言えます。この開発には多様な側面ーー中国問題、少数民族問題、環境問題等ーーが絡み、賛成派と反対派の間で非生産的とも言える議論が繰り返されてきました。2016年3月のNLD政権発足以降、潮目が変わりつつあります。一定の合意の得られる方向性が模索され始めた今ほど、中立的かつ科学的な分析が求められる時はありません。この社会ニーズに鑑み、より一層努力して参りたいと思います。