将来推計人口
政策ビジョン研究センターでは、科学的エビデンスに基づいた政策発信を行うと同時に、エビデンスとなるデータを可視化し、わかりやすく提示するための、新しい情報技術を積極的に取り入れることに努めています。今回は、米Google の提供する gadget(ガジェット)の1つである、Motion chart(モーションチャート)を用いて、2005 年〜2035 年の都道府県別 将来推計人口を年齢区分毎に示す、アニメーショングラフを作成しました1。
基本操作
上図の再生ボタンを押すと、都道府県別 将来推計人口の2005 年〜2035 年の経時変化を、動画で再生させることができます。再生スピードは、再生ボタン隣のバーで調整可能です。
変数は、縦軸、横軸、カラー、サイズの4種それぞれに適用することができます。上図では、0-19歳/20-64歳/65-74歳/75歳以上/65歳以上/総人口からなる6つの年齢区分、及び時間が変数として入れてあります。たとえば、縦軸を65-74に、横軸をtotal にすると、総人口に対する65-75歳の人口推移を見ることができます。各変数は自由に組み合わせて見ることが可能です。
右下のTrails にチェックを入れ、都道府県のうち、選択した地域のみトレースすることもできます。右側のSelect 欄にある都道府県名をチェックする、もしくはグラフ上のバブルを直接クリックすることで、トレースしたい地域を選択できます。この際、選択されなかった地域は薄く表示されます。
初期設定はバブルチャートとなっていますが、右上のタブをクリックすると、棒グラフ、折れ線グラフで見ることができます。ただし、この場合、バブルチャートで適用できた「サイズ」は、変数から外れます。また、折れ線グラフでは再生ボタンが消えており、横軸が時間軸に設定されています。
オプション
縦軸・横軸は、サイドバーの Lin を Log に切り替えることで、対数表示にすることができます。
右下のボタンをクリックして表示されるOpacity バーを動かして、選択されない地域の表示濃度を調節することができます。
チャートエリア内にマウスを置き、マウスの左ボタンをクリックしたままドラッグして、ズームインしたいエリアを指定し、Zoom in を選択すると、指定エリアを拡大表示させることができます。
応用
Google Docs にデータをアップロードし、オリジナルのMotion Cart を作成することができます。(Motion Cart の作成方法は Google labs で公開されています。)また、xmlコードを加工して変数の組み合わせ方や表示サイズ等、初期設定を保存することも可能です。
その他
この技術は、Dr. Hans Rosling(カロリンスカ研究所)によって開発され、Gapminder として提供されていますが、現在ソフトウェアの版権は、Googleが保持しており、2010年3月8日にGoogle が Public Data Explorer として、サービス提供しています。
現在当センターでは、各種政府統計データのデータベース化、およびアニメーショングラフ化を試みています。ご不明の点は当センターまで、お問い合わせください。
1 元データ: 国立社会保障・人口問題研究所 「日本の将来推計人口」