第3回 医療イノベーションワークショップ

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医療とイノベーション−何がイノベーションを生み出させるのか

趣旨

今回と次回12月のワークショップでは、医療分野におけるイノベーションについて、どんなインセンティヴが関係者にとってより重要な意味を持つのかについて、専門家を交えて議論してみたいと考えています。2012年6月6日に決定された「医療イノベーション5ヵ年戦略」では、向こう5年間で、医薬品や医療機器の研究から上市に至る各ステージ(研究資金の集中投入、ベンチャー企業の育成等、臨床研究・治験環境の整備、アジアとの連携、審査の迅速化・質の向上、イノベーションの適切な評価)において、更なる施策を展開する旨が謳われています。そして、医療イノベーションを実現するためには、その利益を享受する患者や国民はもちろんのこと、医師をはじめとする医療従事者、医療機関、医療機器や医薬品メーカー、部材メーカー、そして研究者など、さまざまな関係者の協力が欠かせません。医療機器や医薬品の上市までのプロセスにおいて、関係者にとっての細かい利害は必ずしも等しくないはずですが、それでもなお関係者の協力を得て医療イノベーションを推進するためには、一体何が鍵になるのでしょうか。アメリカ合衆国でさえ、銀行やベンチャーキャピタルからの医療分野への投資が鈍化している旨の報告があります。今回のワークショップでは、主に臨床現場に製品や医療技術を届ける側の立場から、より優れた製品や医療技術の上市までに何がより重要なインセンティヴになるのかについて考えてみたいと思います。

なお、製品や医療技術を届けられる側、すなわち医師をはじめとする医療従事者や医療機関にとっての医療イノベーションのインセンティヴについては、アメリカ合衆国のワシントン大学医学部(Washington University in St. Louis, School of Medicine)から3名の医師をお招きして、次回12月14日午後(予定)のワークショップで議論させていただきます。

今回のワークショップでは、起業やベンチャー育成の視点、特許制度、薬事規制、標準化戦略、海外展開支援、そして保険収載・償還制度のような枠組み的な視点、さらには、製品や新しい医療技術ごとの違いといった視点にも言及しつつ、医療分野においてイノベーションを起こすための具体的なインセンティヴを探ります。Q&Aセッションも設けますので、ぜひご参加下さい。

【日時】 2012年11月27日(火)9:30-11:00(開場9:00-)
【場所】 伊藤国際学術研究センター特別会議室(3階) 
アクセス→ http://www.u-tokyo.ac.jp/ext01/iirc/access.html
【主催】 東京大学政策ビジョン研究センター

プログラム

9:30-9:40 開会挨拶

松本洋一郎内閣官房医療イノベーション推進室長
東京大学大学院工学系研究科 教授

9:40-10:50 パネルディスカッション

パネリスト(50音順)
大西昭郎東京大学公共政策大学院 特任教授 
プレゼンデータ
塩野誠株式会社経営共創基盤 マネージングディレクター・パートナー 
プレゼンデータ
仙石慎太郎京都大学 物質−細胞統合システム拠点 (WPI-iCeMS) 准教授
イノベーションマネジメントグループ代表 
プレゼンデータ
林良造東京大学公共政策大学院 客員教授
松本洋一郎内閣官房医療イノベーション推進室長
東京大学大学院工学系研究科 教授
三村まり子ノバルティスファーマ・ホールディングスジャパン
取締役法務・知的財産統括部長、弁護士 
プレゼンデータ
モデレーター
佐藤智晶東京大学政策ビジョン研究センター 特任助教 
概要説明

10:50-11:00 質疑応答

会場地図


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