【新NEDO社会連携講座(知的資産経営研究講座) | Intellectual Asset-Based Management Research and Education Program】企業の保有する特許や技術ノウハウなどの知的資産が、その企業の競争力や収益につながるためには、競争力の源泉であるクローズ領域と、技術のブローバルな普及のためのオープン領域を適切に切り分けたしっかりした企業戦略が必要です。本講座の活動は、これらの企業の知的資産マネジメントの具体的実践についての研究、及び、新興国等における知財・標準・イノベーションに関する研究を行い、その成果を、東京大学における教育に生かしていくことと同時に、公開講座等を通じて広く社会への普及を図っていくことを目的として行われています。

グローバルな知的資産経営戦略実践のための人材育成

—戦略タスクフォースリーダー養成構想とプログラムのグローバル展開を見据えて—

開催報告速報(2014.12.22) PDF

12月19日に知的資産経営研究講座の公開イベントとしては最終のシンポジウム「グローバルな知的資産経営戦略実践のための人材育成」を開催いたしました。NEDOの東條吉朗様のご挨拶に続き、本事業の3年間の成果をまとめ、成果の普及展開のための人材育成プログラム「戦略タスクフォースリーダー養成プログラム」の提案をさせていただきました。内容はこちらにございます。

講演資料:知的資産経営研究講座と人材育成プログラム提案(渡部俊也教授)

その後、このプログラムの評価と改善を議論するため、人材育成のWhat(どんな人材が必要か)と How(どのように育成するのか)の2つのトピックについて2つのパネル討論で議論をいたしました。

第一のパネル討論「グローバル企業が求めるイノベーション・知財戦略人材像」では、アップルやノキアの欧米企業の事例とキヤノン、NECの事例を交えてイノベーション人材や知財の位置づけ、プログラムの評価方法とOJTとの関係などについての議論を行いました。

また第二部パネル討論「知的資産経営戦略人材の育成方法」ではハーバード大学や、スタンフォード大学の事例、中国や国際機関であるWIPOの活動などを踏まえて、新興国との連携に関する人材育成プログラムやMOOCのマネジメント教育への利用などについて幅広い意見交換を行いました。前者ではベトナム知的財産活用研究所との具体的連携の提案などもありました。

今回はNEDOプログラムの最終イベントということで、アウトプットとしての成果展開の戦略タスクフォースリーダー養成プログラムのご提案をさせていただき、シンポジウムの議論のテーマも人材育成を取り上げさせていただきました。おかげさまで参加者もほぼ満席で最後のイベントを盛況のうちに終わることができました。

成果展開の「戦略タスクフォースリーダー養成プログラム」については、来年早々に募集を開始する予定です。このプログラムについての事前のお問い合わせは下記のメールまでお願いいたします。 office@wlab.rcast.u-tokyo.ac.jp