政策関連用語集
航空政策研究ユニット関連
- オープンスカイ協定
- 米国によって推進されている航空協定の一形態。従来、国際航空路線の輸送力や運賃、参入地点は二国間協定に基づき定められていたが、1995年、米国はこれらを航空企業が自由に決定可能とするモデルオープンスカイ協定を策定し、これを基に各国とオープンスカイ協定を締結。1997年に単一航空市場を形成したEUは、2008年に米国と同協定を締結し、日本は2009年12月に米国とのオープンスカイ協定に実質的に合意した。
- 型式証明
- 航空機の型式の設計、航空機の製造過程及び完成後の現状について、安全性、騒音及び発動機排出物に関する基準に適合することを国土交通大臣が証明すること。航空機が航行するには1機ごとに耐空証明を受ける必要があるが、型式証明を受けた航空機については耐空性検査の一部が省略できる。なお、2009年4月に米国との間でBASA(航空の安全の増進に関する日米政府間協定)が締結され、我が国の型式証明を受けた航空機に対する米国での検査の一部が省略可能となった。
- カボタージュ
- 外国における国内輸送権。EUを除きほとんどの国はこれを認めておらず、オープンスカイ政策を採っている米国もカボタージュには強く反対している。
- 空港整備勘定(社会資本整備事業特別会計)
- 旧空港整備特別会計。空港の整備、改良、維持管理等のために必要となる国の事業に係る支出等の交付及び資金の貸し付けを行う。平成20年度に道路整備特別会計、港湾整備特別会計等と統合され、社会資本整備事業特別会計の空港整備勘定として計上。2009年度における歳入歳出規模は約5,300億円。歳入は、空港使用料(着陸料、航空航行援助施設使用料等)、航空機燃料税、一般会計からの受け入れ等から成る。
- 航空管制
- 航空機の衝突事故防止のため、航空機関及び他の障害物との安全間隔を設定するとともに、航空交通の秩序ある流れを維持・促進することを管制といい、地上からの航空管制官の指示によって行われる。大きく分類して、航空路管制と飛行場周辺の管制に区分され、後者には飛行場管制、進入管制、着陸誘導管制等がある。欧州のSESAR、アメリカのNextGenなど次世代航空管制システムの計画が進められている。
- 羽田再拡張事業
- 東京国際空港(羽田)については、空港機能の改善及び騒音対策を目的として1984年から東方の海面を埋め立てて空港施設を移設・拡張するという沖合展開事業が行われた。しかし、航空需要の増大が見込まれる中で更なる機能拡大が必要となり、2010年10月末供用を目指して新たに4本目の滑走路を整備する再拡張事業が開始された。これにより、年間の発着能力が現在の30.3万回から40.7万回に増強可能となる。
- ハブ空港
- 拠点空港を意味する言葉。各地に放射状に伸びた航空路線網の中心として機能する空港を指す。米国で80年代に航空自由化が進み競争が激化する中で、限られた経営資源でより多くの路線を運航する方策として大手航空会社によるハブ&スポーク(自転車の中軸と中心から放射状に延びる部品)方式のネットワーク形成が進んだ。
- IATA (International Air Transport Association)
- 国際航空輸送協会。世界の国際線航空会社の大部分が加盟する業界団体。クリアリング・ハウスを通じた航空会社間の決済、航空会社同士がスケジュール調整を行う場の提供等の重要な機能を担う。かつては航空会社間の運賃調整機能が大きかったが、今日では運賃調整の対象は限定的となっている。
- ICAO (International Civil Aviation Organization)
- 国際民間航空機関。国際連合の専門機関の一つで、1944年に制定された国際民間航空条約(シカゴ条約)に基づき1947年に設立された。本部はカナダのモントリオール。国際民間航空に関する技術的基準等を策定し、国際民間航空の健全な発達を目的とする。2009年の時点で加盟国は190ヶ国。日本は、1953年にシカゴ条約を批准し、ICAOに加盟した。
- LCC (Low Cost Carrier)
- 経営の効率化により低い運航費用を実現し、低価格かつノーフリル(最低限の)サービスを提供する航空会社。中小型機を中心とした機材の統一、中距離中心の多頻度運航、2次的空港の使用等により低コストのビジネスモデルを実現している。米国のサウスウェスト航空や欧州のライアンエアー、イージージェット等が有名。これに対して大手航空会社のことをNetwork CarrierやLegacy Carrierと呼ぶ。
- リージョナルジェット機
- 50席から100席程度の小型ジェット旅客機の総称。1978年の規制緩和以降米国で広まったターボプロップ機を、1990年代以降ボンバルディア(カナダ)、エンブラエル(ブラジル)がジェット化し、急速に普及。ロシア、中国も開発に着手し2008年に初飛行を実施。日本では三菱重工業及び三菱航空機が70席〜90席クラスのものを開発中で、YS-11以来40年ぶりの国産旅客機として注目されており、2012年第2四半期に初飛行、2014年第1四半期に初号機納入予定。
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