政策関連用語集
医療機器の開発に関する政策研究ユニット関連
- 医療機器
- 「医療機器」と呼ばれるものには、MRIやCTのような画像診断機器、内視鏡、心電図、助細動器、メス、血管カテーテル、ペースメーカー、そして補助人工心臓など、たくさんのものが含まれる。薬事法2条4項によれば、「人若しくは動物の疾病の診断、治療若しくは予防に使用されること、又は人若しくは動物の身体の構造若しくは機能に影響を及ぼすことが目的とされている機械器具等であって、政令で定めるもの」をいう。
- デバイスラグ
- 日本国内の患者さんと諸外国の患者さんとの間でアクセスできる医療機器・材料に格差があることを示す言葉。一般的には、ある医療機器が外国で審査・承認されてから日本で承認されるまでの期間のことをいう。
- 部材供給問題
- 医療機器メーカーが、製品製造のため汎用の高分子化合物や半導体などの部材や部品を外部から調達できない、という問題。特に埋込型治療機器については、部材調達が困難だと指摘されている。この問題については、医療機器産業が発展しているアメリカでも、1990年代末に連邦議会で改善策が議論された。わが国でも、医療機器メーカーと部品・材料メーカーとの間のモデル契約、賠償責任保険の利用可能性、そしてリスク・アセスメントのあり方などという点から検討が進められている。
- 革新的医薬品・医療機器創出のための5か年戦略
- 医薬品・医療機器産業を日本の成長牽引役へ導くとともに、世界最高水準の医薬品・医療機器を国民に迅速に提供することを目標として2007年に策定された政策パッケージ(2009年に改定)。この戦略は、開発・審査段階はもちろん薬価・診療報酬制度までを対象とする、すなわち、上市に至る過程を支援する一貫した政策パッケージである。医療機器については、材料の標準化、医療機器産業への参入促進、審査人員の増員、審査方式の合理化などが進められている。
- 新医療機器・医療技術産業ビジョン
- 厚生労働省が国際的に魅力ある医療機器市場の実現および医療機器産業の国際競争力を強化する観点から、医療機器産業に対する具体的な支援策を2008年9月にアクション・プランとして示したもの。このアクション・プランの特徴は、市販後の医療安全対策を含めて研究開発から廃棄・再利用までのサイクル全体を考慮した施策の方向性を示している点にある。例えば、医療機器等の流通の効率化・高度化、不具合発生時の追跡調査と回収の徹底、医療事故の防止、そして医療事務の効率化という観点から、標準化された医療機器コード体系の普及に向けた官民協力などが謳われている。
- 医療機器審査迅速化アクションプログラム
- 医療機器の承認までの期間の短縮を図るために2008年12月に策定された取り組み。この取り組みは、デバイスラグの解消を目指すものとして位置づけられている。主な内容として含まれているのは、(1)審査員の増員と研修の充実による質の向上、(2)3トラック審査制の導入等(医療機器の新規性の程度によって審査プロセスを明確化したうえで、それぞれの区分ごとに専門の審査チームを設ける制度)、(3)審査基準の明確化等、そして(4)情報公開の拡充やアクションプログラムの進捗状況のレヴューである。
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各研究ユニットの関連用語
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