2019年4月1日をもちまして、政策ビジョン研究センター(PARI)は未来ビジョン研究センター(IFI)に組織統合いたしました。
本サイトは旧組織(PARI)のアーカイブサイトであり、リンク等が正常に機能しない場合があります。
最新情報はIFIウェブサイトをご覧ください。(最終更新日2019年3月31日)

PROJECTプロジェクト データヘルス計画の標準化に関する研究

≪ データヘルス研究ユニット

概要

 わが国では、少子高齢化に伴う社会保障費の上昇や、生産年齢人口の減少に伴う生産性低下を背景に、国民への健康投資の重要性が高まっている。政府は2013年6月に閣議決定された「日本再興戦略」において、国民の健康寿命の延伸を実現させるための方策として、健康組合等の保険者に対してデータヘルス計画の実施を求めた。さらに、「経済財政運営と改革の基本方針(骨太方針)2016」では効果的なデータヘルスを実現することが掲げられ、続く「骨太方針2017」では、データヘルスは地域の活性化に寄与するインフラとして位置づけられた。
 東京大学では、保険者のデータヘルス計画の策定と運営を支援し、保健事業の効果を上げることを目的として、厚生労働省「予防・健康づくりインセンティブ推進事業」(平成26年度高齢者医療制度円滑運営事業費補助金)の一環として、「データヘルス・ポータルサイト」を開発し、運用している。現在、全国約1,400の健康保険組合がデータヘルス・ポータルサイトを活用し、第1期データヘルス計画の評価、見直し及び第2期データヘルス計画の作成を行っている(平成30年6月現在)。
 本研究ユニットでは、データヘルス・ポータルサイトの運営を行うとともに、ポータルサイトに蓄積されるデータ(被保険者の健康課題、保健事業の実施計画及び実績値、目標達成率等)を用いた分析を通じて、データヘルス計画の標準化に資する研究を行っている。また健康保険組合のデータヘルス計画のみならず、その他の保険者のデータヘルス計画の策定等も支援している。

外部リンク

研究の実施のお知らせ

研究課題:「”職種”に着目した健保組合横断的メタボ予防共同事業」におけるデータ解析

東京大学倫理審査専門委員会 審査番号:18-213
研究責任者:古井祐司
研究の概要:
企業の営業職の社員は仕事の特性上、食事時間の確保が難しく、その結果、食習慣が乱れがちになる。また、特に地方部では自動車で営業先に訪問するケースが多く、日常的に運動不足になりがちである。こうした背景から、経験的に他の職種に比べ、営業職は脂質異常やメタボリックシンドローム等の健康リスクが高いと考えられている。一方、外回りが多いため対面での健康教育や保健指導が困難であるといった課題がある。今回、厚生労働省の公募事業でグラクソ・スミスクライン健康保険組合を主幹事とした12健康保険組合によるコンソーシアムを形成し、営業職の従業員に対してICTツールを活用したメタボリックシンドローム予防プログラムを健康保険組合横断で実施し、効果を検証することになった。東京大学は本コンソーシアムでICTツールから得られるデータの分析を行う。