Future Earth 気候工学ガバナンス・プロジェクト 気候工学の研究課題案を考えるワークショップ 開催報告
- 【日時】
- 2015年7月26日
- 【会場】
- 伊藤国際学術研究センター 3階 中会議室
- 【備考】
- 参加者:気候変動関連の専門家、ステークホルダー(政府関係者、産業界、環境NGO、メディア、他)計35名
内容
SRMは、ある程度の気候冷却をもたらすことができる反面、地域的な気候変化などの副作用がある。また、人為的に気候を制御することに対する倫理的課題も避けられない。従って、SRMの議論には、一部の地域や分野だけではなく、多種多様な地域、参加者による多角的な視点からの議論、地球規模でのガバナンスが必要であるといえる。このワークショップでは、今後のSRM研究を発展させる土台となるべく、日本国内の研究ネットワークおよび研究体制の構築を試みるとともに、(1)分野横断、(2)ステークホルダーとの対話、という特徴(以降transdisciplinarityと表記する)をとらえた研究課題を創出することを目的とした。
事務局にて、参加者となる専門家、ステークホルダー35名を分野横断的に選定した。 専門家としては、気候変動に関する自然科学、人文社会科学などの幅広い分野の研究者が参加し、そのほかに、政策担当者、産業界、市民団体(環境保護団体)、メディア(新聞)等が参加した。
ワークショップ前に参加者および参加者の紹介者から約600件の研究課題案を収集し、事務局にて研究課題案を(1)自然科学や影響に関するもの、(2)工学や経済性に関するもの、(3)ガバナンスに関するもの、(4)倫理や公衆理解・認知に関するものに分類した。 ワークショップ当日に上記4つの分野の分科会に分かれて議論し、研究課題案をより重要なものに絞った。全体会合にて各分科会の結果からさらに重要な40件に絞り「気候工学の40の研究課題」を創出した。終了後、参加者全員にて論文を共同執筆した。
関連プロジェクト
- Future Earth 気候工学ガバナンス・プロジェクト (技術ガバナンス研究ユニット内)